システムスータビリティの評価

分析機器の性能、および分析メソッドのパフォーマンスを、サンプル分析前にルーチンとして評価することは、優れた分析の実践法です。また、ルーチン分析の前や、実行中に、分析システムのパフォーマンスをチェックするのも良い考えです。OpenLab には、上記のような 3 つのタイプのテストを自動的に行うためのツールがあります。機器テストには、検出器の感度、ピークリテンションタイムの精度、およびピーク面積精度のテストが含まれます。メソッドテストには、リテンションタイムとアマウントの精度、選択性、および操作における日々の変化に対するメソッドの堅牢性に関するテストが含まれます。システムテストでは、アマウントの精度、2 本のピーク間の分離度、およびピークテーリングのテストが含まれます。

ラボによっては、以下の規制に準拠しなければならない場合があります。

  • GLP 規制

  • GMP 規制および cGMP 規制

  • GALP 規制

ラボでは、これらの検査の実施、およびその結果の完全な文書化が推奨されています。たとえば、ISO9000 認定に応じた品質管理システムの一部になっているラボでは、機器のパフォーマンスが適切であることを証明する必要があります。

複数の分析結果を照合し、それらの結果を統計的に解析するために、OpenLab CDS では結果セットサマリーレポートの作成機能を提供しています。これらのサマリー用にさまざまなレポートテンプレートが利用できます(SequenceSummary_Extended.rdl など)。テンプレートは必要に応じて編集することができます。

検査は、規制当局や、独立監査法人によって一般的に受け入れられているフォーマットで文書化されます。統計には次のものが含まれます。

  • ピークリテンションタイム

  • ピーク面積

  • アマウント

  • ピーク高さ

  • 特定の高さのピーク幅

  • ピーク対称度

  • ピークテーリング

  • キャパシティファクタ (k’)

  • 理論段数

  • ピーク間の分離度

  • 先行するピークに関連した選択性

拡張パフォーマンス結果は、リテンションタイムと化合物名でピークを識別するため、キャリブレーションされている化合物に対してのみ計算されます。

典型的なシステムパフォーマンステストのレポートには、次のパフォーマンス結果が含まれます。

  • カラムの詳細

  • 解析メソッド

  • サンプル情報

  • 測定情報

  • シグナル情報およびベースラインノイズ測定

  • リテンションタイムまたは化合物名でラベル付けされたシグナル

さらに、次に挙げる情報がクロマトグラム内のキャリブレーションされた化合物ごとに作成されます。

  • リテンションタイム/マイグレーションタイム

  • 対称度

  • ピーク幅

  • 理論段数

  • 分離度

  • SN 比

  • 化合物名

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