ピークはないが MSD がチューニングをパスする

分析結果にピークが現れないのに、MSD がチューニングをパスする場合、問題は、おそらく GC に関連したものです。以下の問題が考えられます。

サンプルの濃度が正しくない

サンプル希釈率をチェックしてください。サンプルの希釈が正しくない場合は、濃度が低すぎて検体の検出が行なえていない可能性があります。

検体が存在しない

単にターゲットの検体が存在しない可能性もあります。アナライザが溶媒ピークに対してオフになっている場合、溶媒ピークも検出されません。

ALS からのシリンジが見つからないか、正しく取り付けられていない

ALS を使用するシステムで、シリンジが見つからないか、または正しく取り付けられていない場合、ALS は動いているのにサンプルが注入されず、ピークが見られなくなります。ALS をチェックしてください。シリンジが正しく取り付けられていることを確認します。

サンプルバイアルが空になっているか、またはほとんど空である

バイアルが空、またはほとんど空になっていると、シリンジがサンプルを取り出せない場合があります。サンプルバイアルをチェックして、空でないことを確認してください。

注入口に漏れがある

セプタムがシールできていない場合、サンプルがセプタムから排出されてしまっている可能性があります。セプタムを調べ、必要に応じて交換します。GC に付属のユーザーマニュアルを参照してください。

注入口のカラムナットが緩んでいる

カラムナットが緩んでいると、サンプルが漏れてしまいます。必要であれば、ナットを硬く締めてください。

注意!ナットを締めすぎると、カラムを破損する場合があります。

注入がスプリットレスモードではなくスプリットモードで行なわれている

メソッドではスプリットレス注入が想定されているのに、誤ってスプリットモードの注入を行なうと、ほとんどのサンプルが失われてしまいます。正しい注入方法を使用しているか確認してください。