ピークがテーリングしている

分析結果に著しいテーリングが現れる場合は、以下のうちのいずれかが原因であると考えられます。

サンプル流路に活性部位がある

活性部位があると、多数の現象が生じる可能性があります。最も一般的な現象はピークのテーリングです。そのほかにも、ピークのリーディングやリテンションタイムの増加などが生じます。

  1. 注入口ライナを新品の不活性ライナで交換します。

  2. ライナが正しく取り付けられていることを確認します。ライナにカラムの破片があると、ピークテーリングの原因になる場合があります。

  3. 注入口のシールを交換します。

  4. カラムを注入口から取り外します。最初の 10 cm を切除します。カラムを注入口に再び取り付けます。

注入口の保守については、GCに付属のマニュアルを参照してください。

注入量が多すぎる

注入量がライナの容積を上回ると、ピークが左(ピークテーリング)または右(ピークリーディング)に歪む原因となります。注入量を減らします。

注入口の温度が正しくない

注入口の温度が高すぎるか、低すぎると、ピークテーリングが生じる場合があります。注入口の温度を25~50℃上下させて調整し、もう一度実行してください。

注意!キャピラリカラムの温度制限を超えないでください。上限を超えると、カラムが破損する可能性があります。

カラム(キャリアガス)の流量が不足している

キャリアガス(カラム)の流量が足りない場合、ピークテーリングとピークフロンティングの両方の原因となることがあります。流量を増やしてください。ただし、ディフュージョンポンプが装備されたMSDを使用している場合は2.0ミリリットル/分を上限とし、ターボ分子ポンプが装備されたMSDを使用している場合は4.0ミリリットル/分を上限とします。

GC/MSDインタフェース温度が低すぎる

GC/MSDインタフェース(Thermal Aux #2)の温度を上げて、テーリングが減少するかどうか確かめます。この方法でテーリングが減少する場合は、最適な設定が得られるまで温度の調節を続けます。

注意!カラムの温度制限を超えないでください。

イオン源の温度が低すぎる

イオン源の温度を上げて、テーリングが減少するかどうか確かめます。この方法でテーリングが減少する場合は、最適な設定が得られるまで温度の調節を続けます。