このセクションは、左右(シートキャピラリーとループキャピラリー)の流路が同一のデュアルニードル マルチサンプラで、メソッド設定の[注入]セクションで[ニードル交互]が選択されている場合のみ使用可能です。
オーバーラップ注入では、現在の注入の実行中に次の注入が準備されるため、サンプルのスループットが高速になります。これにより、個々の注入時間を一定にしたままで、特定の時間内に実行されるサンプル数を増やすことができます。[スマートオーバーラップ]を使用すると、最初のサンプルが注入されてから指定時間が経過後、もう一方のニードルに次のサンプルが吸引されてマルチサンプラに注入されます。
スマートオーバーラップの有効化 | このチェックボックスをオンにすると、[スマートオーバーラップ]機能が有効になります。 |
注入後 | サンプル注入後に、次のサンプルを吸引して注入するまでの時間(分単位)を指定します。 |
オーバーラップ注入のパラメータは、メソッドの一部として指定されます。オーバーラップ注入には、シーケンス/ワークリストテーブルに指定するパラメータはありません。ただし、オーバーラップ注入をシーケンス/ワークリストで使用するには、制限があります。
シーケンス/ワークリストでは、オーバーラップ注入を使用するすべての注入で、同一のメソッドを使用する必要があります。現在の注入を実行している間に次の注入を誘導するには、サンプルの位置と量についての情報をメソッドが提供する必要があるためです。異なるメソッドが指定されていると、シーケンス/ワークリストは続行されますが、オーバーラップ注入は無視されます。
コントロールサンプルは使用できません。コントロールサンプルがシーケンス/ワークリストに挿入された場合、コントロールサンプルは失敗してシーケンス/ワークリストが停止するため、次の注入ではオーバーラップは無視されます。
オーバーラップ注入でサンプルプレップ/インジェクタプログラムを使用する場合には、次の制限があります。
オーバーラップ注入はプレ注入タスクを処理できますが、ポスト注入タスクは処理できません。現在の注入を実行している間に、次のサンプルが準備されているためです。
一部のインジェクタプログラムコマンド([注入]など)は、オーバーラップ注入で使用できない場合があります。詳細については、そのコマンドのヘルプを参照してください。