フラグメンタ

フラグメンタパラメータは、キャピラリーの出口に印加される電圧を制御します。フラグメンタ電圧は、サンプルイオンのトランスミッションやフラグメント化に影響します。

一般に、フラグメンタ電圧が高いとより多くのフラグメント化が発生します。6120C LC/MS では、フラグメンタ電圧が高ければ、多くの場合、すぐにフラグメント化しない化合物でのイオン透過が向上します。フラグメンタ電圧は、イオンを「押して」、キャピラリーの出口とスキマー 1 の間の比較的圧力の高い領域を通過しやすいようにしています。

6125C、6130C、および 6135C の場合、イオン光学系はフラグメンタのイオン集束効果を軽減するように設計されています。この設計により、簡単にフラグメント化しない化合物に対し、フラグメンタ電圧の増加によるイオン透過の増加が大きく低下しました。

最適なフラグメンタ電圧は、化合物に依存します。したがって、チューニングで使用されるフラグメンタ電圧は、データ測定には使用されません。データ測定に使用されるフラグメンタ電圧は、メソッドで指定します。未知の分析については、フラグメント化を避けるようにフラグメンタを低い一定した値に設定します。未知の分析の通常の値は次のとおりです。

6120C LC/MS

70 V

6125C、6130C、6135C LC/MS

100 V

マニュアルチューニングでは、フラグメンタ電圧をランプさせてチューニングで使用する最適な値を求めることができます。スキャンセグメントテーブルでフラグメンタ電圧を設定します。「メソッド > 測定」を参照してください。

6120C のランプのデフォルトと制限

デフォルト(ボルト)

制限(ボルト)

開始値

0

0 から(終了値 - ステップ)

終了値

250

(開始値 + ステップ)から 380

ステップサイズ

3

1 から(終了値 - 開始値)

6130C のランプのデフォルトと制限

デフォルト(ボルト)

制限(ボルト)

開始値

50

0 から(終了値 - ステップ)

終了値

380

(開始値 + ステップ)から 380

ステップサイズ

4

1 から(終了値 - 開始値)

ダイナミックランプ

フラグメンタ電圧は、ダイナミックにランプできます(「チューニングフラグメンタセクション(LC/MS)」を参照)。ダイナミックランプは、マニュアルチューニングで使用します。また、ターゲット化合物やシグネチャー質量分析にも特に有用です。

その他

6120C LC/MS では、フラグメンタ電圧とスキマー 1 に印加される電圧が関係しています。