相対リテンションタイム

化合物の同定が正しいかどうかをチェックするために、相対リテンションタイムを使用することができます。化合物のリテンションタイムと、別の特定の化合物(RRT リファレンスとも呼ばれます)のリテンションタイムとの比較が行なわれます。2 つのリテンションタイムの比率である相対リテンションタイム (RRT) は通常、既知の値で、アプリケーションに入力することができます。

RRT 値そのものは、化合物同定に影響を及ぼしません。影響を与えるには、絶対予測リテンションタイムを使用するしかありません。これらは、解析メソッド内で絶対時間値として指定されるか、または相対リテンションタイムから計算されます。タイムリファレンス化合物またはメソッド更新を使用すると、適用可能なシフトに基づいて、これらの絶対リテンションタイムウィンドウを補正することができます。

以下の例は、RRT リファレンス化合物と関連付けられた化合物の同定パラメータを示しています。

関連付けられた化合物の予測 RT を変更すると、その RRT 値が自動的に再計算されます。その反対に、RRT 値を変更すると、予測 RT が再計算されます。

RRT リファレンス化合物の予測 RT を変更すると、システムは関連付けられた化合物の予測 RT を再計算します。

タイムリファレンス化合物を RRT リファレンス化合物とともに使用すると、リテンションタイムシフトが RRT リファレンス化合物に適用されます(タイムリファレンス化合物の計算を参照してください)。システムは、RRT 値が変更されないように、関連付けられた化合物の予測 RT を再計算します。

RRT リファレンス化合物とともに RT 更新機能を使用することもできます。ただし、設定できるのは RRT リファレンス化合物の更新パラメータのみです。関連付けられた化合物は、RRT 値が変更されないように、それぞれのリファレンスとして同じ値を使用するよう強制されます。

同定されていないピークの場合、関連付けられた化合物はありません。この場合、最初の RRT リファレンス化合物から RRT 値が計算されます。

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