感度値の調整

感度が低下すると、デフォルトで計算されるシミラリティカーブのスレッショルドがその分だけ低くなります。感度の範囲は 0 % から 100 % で、デフォルトのスレッショルドは利用可能な範囲の中間(50 %)となります。スレッショルドは 50 % の範囲で増加、同じく 50 % の範囲で減少させことができます。

感度の値を調整することで、スレッショルド値を変更します。

  • 感度が 50 %(デフォルト設定)よりも小さいと、スレッショルド値が小さくなります。このため、スペクトルが純粋であると分類されるには、感度値より低い一致ファクタで十分です。0 % は、類似性が全くない場合でもスペクトルは純粋であると見なされるということを意味します。

  • 感度値が 50 % より大きいと、スレッショルド値が大きくなります。このため、スペクトルが純粋であると分類されるには、感度値より高い一致ファクタが必要になります。100 % は、スペクトルがピーク頂点スペクトルと間違えなく同一でなければならないことを意味します。ノイズのため、これはほとんど不可能です。

シミラリティカーブ

シミラリティカーブは非線形(対数)で表示されるため、一対一の関係では一致ファクタにマッピングされません。たとえば、感度を 20 % 増減させた場合(スレッショルドが 20 % 移動)、実際のスレッショルドの境界線が現在どこに置かれているかに応じて、ディスプレイ上でより大きくまたは小さく見える場合があります。

感度の値は、シミラリティの値には影響しません。スレッショルド値と、シミラリティカーブと結果として得られる UV 純度値が緑色または赤色になる条件のみ変更されます。計算の詳細については、UV 純度チェックを参照してください。

たとえば、以下の数値は異なる感度設定で同じピークを示しています。

低感度 - このピークは純粋であると見なされます。

デフォルト感度 - このピークは純粋でないと見なされます。

高感度 - このピークは純粋でないと見なされます。

解析メソッドでは、同定された各化合物(化合物 > スペクトル > 化合物テーブル タブ)と、同定されていないピークを含むすべてのピーク(化合物 > スペクトル > UV 純度チェックタブ)に対して感度を設定できます。

結果が合格となるよう適切な感度値を見つけるために、二分法を使用できます。たとえば、

  1. 感度値 50 で開始 - 純度不合格。

  2. 感度値 25 で計算 - 合格、不合格になるまで値を増加。

  3. 感度値 38 で計算 - 合格、不合格になるまで値を増加。

  4. 感度値 44 で計算 - 合格、不合格になるまで値を増加。

  5. 感度値 47 で計算 - 不合格、合格になるまで値を減少。

  6. 感度値 45 で計算 - 不合格、合格になるまで値を減少。

  7. 感度値 44 で計算 - 合格。

合格となるための最小の感度値は現在 44 です。

堅牢性を高めるために、感度値を 43 にすることができます。

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