ピーク純度チェックは、ピークが純粋(不純物なし)であるかどうかを検証する OpenLab CDS の 3D-UV 解析機能です。指定した UV 波長のピーク内のスペクトルのいずれかが不純になるとピークが不純であると見なされます。
感度をパーセントで設定し、機器またはアプリケーションに対するスペクトルの純度スレッショルドを調整します。結果は、ノイズ、カラム、溶媒、マトリックスなどによって大きく異なりますので、一致ファクタは、必ず分析者がレビューするようにしてください。
UV 純度のチェック方法:
純度チェックを行う化合物(純粋化合物)を含む標準サンプルを分析します。
サンプルのタイプとアプリケーションに応じて、ブランクサンプルに純粋化合物を添加して分析を行ってください。
標準サンプルの測定結果で純度チェックを計算します。
ChemStation よりも、パラメータセットは簡略化されています。目的ピークが純粋であると計算されるように、感度を(グローバルまたは化合物ごと)調整するだけです。感度によって基本的にスレッショルドカーブが上下にシフトします。
感度を調整し、純度比カーブをピーク詳細ウィンドウでチェックします。
この解析メソッドを使用してサンプルを解析すると純度チェックを実行できます。
注記
UV 純度チェックには限界があるため、結果については分析者による評価が必要です。
スペクトルの解析機能は、機器の精度、クロマトグラフィアプリケーション、およびデータ解析方法に依存します。以下は、UV ピークの純度計算に影響を与えるパラメータの例です。
SN 比は、一般的なパラメータですが、さまざまなシステム条件の影響を受けるパラメータです。一般的には、SN 比が小さければ小さいほどノイズの影響が大きくなります。ピーク純度の計算では、ピーク開始部分および終了部分でノイズを計算します。ただし、SN 比が小さいときは(検出限界未満など)、ノイズの計算が困難となり、ピーク純度の結果は不規則に変動します。濃度が高すぎる状態で分析すると逆の影響が現れ、検出器の検出範囲の上限を超えてしまいます。このような場合、成分の吸光度が変動するため、不正確なピーク純度が計算されます。
機器がメンテナンスされているかどうか:ポンプの精度、溶媒デガッサの性能、インジェクタのキャリーオーバー、カラムブリード、および検出器の直線性は、すべてスペクトル解析に影響を及ぼします。
溶媒のカットオフおよび品質:すべての溶媒メーカーは、販売している溶媒ロットの UV 仕様を提供しています。特にグラジエント分析を行う場合は、スペクトル純度の計算で取得される波長バンド幅の溶媒カットオフを考慮に入れる必要があります。
パラメータ | デフォルト推奨値 | コメント |
---|---|---|
感度 |
50 %:日常的にメンテナンスされているコンベンショナル LC、または機器の作動確認が完了している新規機器の場合 75 %:最新のクロマトグラフィモデルの場合 |
以下の各項目を満たしていない場合、デフォルト値を 10 ~ 20% ずつ減少させます。
|
波長バンド幅 |
溶媒カットオフに基づき設定(L0 + 5 nm) 化合物のスペクトル吸収に基づき設定(既知の場合) |
例:アセトニトリル/水溶媒中のパラセタモール: 205~300 nm |
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