サンプルの分析時には、分析対象物のほかに希釈溶媒、移動相、添加剤などによるシグナルが生じる場合があります。ブランク減算を使用すると、分析対象物のみのクロマトグラムが得られます。
注記
OpenLab CDS v2.8 では、非 MS および MS のいずれでも結果セット内のすべてのシグナルにブランク減算が適用されます。
ブランクシグナルが減算された注入データは、シグナル名の先頭にアスタリスクが表示され、最後に [b] タグが追加されます。
注記
クロマトグラムウィンドウでは、分割およびデータごと表示モードでのみアスタリスクとタグが表示されます。
注記
ブランク減算とスムージング両方の設定を使用してデータ解析すると、最初にブランク減算が行われ、次にブランク減算されたシグナルのスムージングが行われます。
ブランク減算を定義し波長クロマトグラムを抽出した場合、プロセスは以下のようになります。
アプリケーションがサンプルの解析メソッドを使用して、ブランクから波長クロマトグラムを抽出します。
ブランクの解析メソッドを使用して作成され、抽出された波長クロマトグラムは、ここでは該当しません。
アプリケーションがサンプルの解析メソッドを使用して、サンプルから波長クロマトグラムを抽出します。
抽出された両方の波長クロマトグラムが互いに減算されます。
MS データのブランク減算は、2 つの対応するクロマトグラフシグナルの減算です(サンプル TIC - ブランク TIC、サンプル EIC - ブランク EIC、またはサンプル SIM - ブランク SIM)。対応するシグナルが見つからない場合(ブランクがサンプルと異なるフラグメンタ電圧で測定された場合など)、減算は行われません。
MS データのブランク減算では、MS スペクトルに影響せずにクロマトグラフシグナルを減算します。
ブランクのバックグラウンドまたはレスポンスがサンプルより高い場合、ブランク減算された TIC、EIC、または SIM クロマトグラムに負のアバンダンス値が表示される場合があります。
ブランク減算を適用すると、利用可能なすべてのシグナルが減算されます。MS データの場合、すべての TIC スキャンおよび TIC SIM クロマトグラム、およびすべての抽出クロマトグラム(EIC および SIM)が含まれます。
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