メソッドの[測定]の UI

このウィンドウには、現在読み込まれているメソッドの機器パラメータが表示されます。これらのパラメータにより、分析中に記録されるシグナルが定義されます。このウィンドウにアクセスするには、[メソッド] > [機器の設定] > [MSD] > [メソッド] > [測定]をクリックします。

 

詳細については、パラメータグループを選択してください。

チューニングファイル

検出器設定

測定タイプ

タイムセグメントエリア

スキャン タイムセグメント

SIM タイムセグメント

SIM テーブル

 

[チューニングファイル]グループ

チューニングファイル

このメソッド用に選択されている現在のチューニングファイルを表示します。クリックすると、[チューニングファイル選択]が表示され、メソッドに適切なチューニングファイルを選択できます。

チューニングタイプ

電子イオン化には EI、化学イオン化には CI が表示されます。

チューニング EM 電圧

チューニングファイルを作成した時点でコンフィグレーションされた EMV 設定が表示されます。この情報は、メソッドの持っているチューニングファイルからの読み取り専用フィールドです。

イオン源温度(℃)

メソッドのチューニング時に使用される [MS イオン源] 設定値と、機器の [MS イオン源] の現在の温度を表示します。 をクリックすると、[MS イオン源]と[MS 四重極]の温度設定値が機器に送信され、これらの設定値がただちに変更されます。

四重極温度(℃)

メソッドのチューニング時に使用される [MS 四重極] 設定値と、機器の [MS 四重極] の現在の温度を表示します。 をクリックすると、[MS イオン源]と[MS 四重極]の温度設定値が機器に送信され、これらの設定値がただちに変更されます。

 

[検出器設定]グループ

分析時間(分)

機器のコンフィグレーションに応じて、[分析時間]チェックボックスは以下のように動作します。

MS のみ - 測定機器が MS のみの機器としてコンフィグレーションされている場合

  • このチェックボックスをオンにした場合、ここで指定した時間が分析時間となります。MS データが取り込まれる時間範囲となります。  MS データは、溶媒待ち時間の間は取り込まれません。GC がコンフィグレーションされている場合、その分析時間が用いられます。
  • このチェックボックスをオフにした場合は、分析時間は 999.99 分になります。このモードは使用しないことをお勧めします。  分析時間は明確に設定することが望ましいです。

GCMS コンフィグレーション - 測定機器が GCMS 機器としてコンフィグレーションされている場合

  • このチェックボックスをオフにした場合は、分析時間は CG オーブンプログラムにより設定されます。MS は、GC オーブンプログラムが終了したときにデータ取り込みを停止します。これは、オペレーションの最も一般的なモードです。
  • このチェックボックスをオンにして、分析時間が GC オーブンプログラムよりも短い場合、分析時間は CG オーブンプログラムにより設定されます。  MS は、GC オーブンプログラムが終了するより前にデータ取り込みを終了します。
  • このチェックボックスがオンで、分析時間が GC オーブンプログラムよりも長い場合、分析時間は GC オーブンプログラムにより設定されます。MS 分析時間の GC オーブン時間より長い部分は、何も影響を及ぼしません。  このモードは使用しないことをお勧めします。長い時間の分析が必要な場合は、GC オーブンプログラムに変更を加えてください。

溶媒待ち時間(分)

溶媒待ち時間は、分析を開始してから、マススペクトロメータがオンになるまでの時間です(分単位)。

 

微量イオン検出

このチェックボックスを使用すると、個々のメソッドの[微量イオン検出]をオンまたはオフにできます。オンの場合、微量イオン検出は印刷メソッドにレポートされます。

EM モード

ゲイン係数、デルタ EM 電圧、または EM 電圧を選択します。

ゲイン係数]は、デフォルトで設定されている EM モードの推奨値です。[デルタ EM 電圧] は、ほとんどのアプリケーションで推奨されない設定です。

ゲイン係数

推奨される EM モードです。

[EM モード]ドロップダウンリストで[ゲイン係数]を選択した場合、ゲイン係数をここに指定できます。このパラメータは、[SIM タイムセグメント] に入力した値によって無効になる場合があります。スキャンのみの測定の場合、このパラメータはタイムイベントによって無効になる場合があります。

デルタ EM 電圧

[EM モード]ドロップダウンリストで[デルタ EM 電圧]を選択した場合、相対電圧をここに指定できます。このパラメータは、[SIM タイムセグメント] に入力した値によって無効になる場合があります。スキャンのみの測定の場合、このパラメータはタイムイベントによって無効になる場合があります。

EM 電圧

[EM 電圧]を選択した場合、絶対電圧をここに指定できます。このパラメータは、[SIM タイムセグメント] に入力した値によって無効になる場合があります。スキャンのみの測定の場合、このパラメータはタイムイベントによって無効になる場合があります。

適用する EM 電圧

検出器のエレクトロンマルチプライアの電圧値を表示する読み取り専用のフィールド。

EM セーバー

EM セーバー]を使用するには、それを選択してから、[リミット]を選択します。この機能は SIM モードでのみ使用できます。

リミット

指定したドウェル時間中に許容される化合物の最大 EM カウントのリミットを選択します。リミットはドロップダウンリストから選択できます、また値の入力もできます。SIM モードで[EM セーバー]が選択されている場合のみ使用できます。

 

 

測定タイプ

スキャン

スキャンのみを取り込む場合、ドロップダウンメニューから[スキャン]を選択し、スキャンタイムセグメントs)を[スキャンタイムセグメント]タブで指定します。

SIM

SIM のみを取り込む場合、ドロップダウンメニューから[SIM]を選択し、SIM タイムセグメントs)を[SIM タイムセグメント]タブで指定します。[SIM タイムセグメント]タブに入力した各タイムセグメントについて、SIM テーブルを選択し、その時間内に取り込む各イオンを指定します。

SIM/スキャン

特定の値のイオンと、ある質量範囲に含まれるすべてのイオンを同時に測定したい場合、ドロップダウンメニューから[SIM/スキャン]を選択し、[スキャンタイムセグメントs)][SIM タイムセグメントs)]の両方を指定します。[SIM タイムセグメント]タブに入力した各タイムセグメントについて、SIM テーブルを選択し、その時間内に取り込む各イオンを指定します。

 

タイムセグメント

[スキャンタイムセグメント]タブ[SIM タイムセグメント]タブは、分析中に変更できる MS パラメータの指定に使用します。

測定タイプ]が[スキャン(セントロイド)]または[SIM/スキャン]に設定されている場合に実行するタイムセグメントを入力します。[タイムセグメント]アイコンをクリックすることにより、行の追加、削除、切り取り、コピー、貼り付けが可能になります。

 

最大3つまでのスキャンタイムセグメントが使用できます。

[スキャン タイムセグメント]タブ

時間(分)

現在のタイムセグメントの開始時間です。このタイムセグメントは、次のタイムセグメントの開始時、または最後のタイムセグメントの測定が終了した時に終了します。

開始質量(m/z

スキャン範囲の開始 m/z 値を入力します。

5977C MSD での有効なスキャン範囲は 0.6 m/z から 1091 m/z です。5975、5977A、5977B MSD での有効なスキャン範囲は 1.6 m/z から 1050 m/z です。

終了質量(m/z

スキャン範囲の終了 m/z 値を入力します。

スレッショルド

ここに入力したスレッショルド値よりも小さいアバンダンス値は、イオンとは認識されません。

スキャン速度

このタイムセグメントのスキャン速度(u/sec)をドロップダウンメニューから選択します。括弧内の値は、1回のスキャンで取得されるサンプル数を表します。

スキャン回数(スキャン/s)

サイクルタイムから計算された1サイクルあたりのスキャン数。SIM/スキャン同時取込モードで MSD を操作している場合、この値は適用されません。[SIM/スキャン同時取込サイクルスキャン回数] を計算する必要があります。 

計算されたサイクルタイム(ms)とスキャン回数(スキャン/sec)は、概算値です。分析メソッドの開発の参考として使用してください。

サイクルタイム(ms)

指定した範囲内のすべてのイオンが1回スキャンされる時間(ms 単位)。これは、スキャン速度、質量範囲、ステップサイズから計算されます。

ステップサイズ(m/z

指定した質量範囲内の各アバンダンス値の間の質量の増分(m/z 単位)。たとえば、質量範囲が 500 でステップサイズが 0.1 m/z の場合、1回のスキャンに必要なステップ数すなわちアバンダンス値の数は 5000 になります。

SIM タイムセグメントの最大数は、100 です。

[SIM タイムセグメント]タブ

時間(分)

現在のタイムセグメントの開始時間です。このタイムセグメントは、次のタイムセグメントの開始時、または最後のタイムセグメントの測定が終了した時に終了します。

グループ名

このタイムセグメントのイオングループの名前を入力します。

イオンカウント

このタイムセグメントに対して定義されている SIM イオンの数です。読み取り専用の値です。これらのイオンは、SIM テーブルで指定されます。

ドウェル (ms)

このタイムセグメントで指定されているすべてのイオンのドウェル値の合計。イオン1つのドウェル値は、イオンがアバンダンス値を得るためにカウントされ、スキャンする時間になります。

サイクルタイム(ms)

指定した範囲内のすべてのイオンが1回スキャンされる時間(ms 単位)。これは、スキャン速度、質量範囲、ステップサイズから計算されます。

質量分解能

ドロップダウンメニューから Hi または Lo の分解能を選択します。

ゲイン係数

上記の[検出器設定]グループで[ゲイン係数]が指定されている場合、ここでタイムセグメントごとのゲイン係数を指定できます。ここで入力した値は、[検出器設定]グループで指定された値よりも優先されます。

EM 電圧

上記の[検出器設定]セクションで[EM 電圧]が指定されている場合、ここでタイムセグメントごとの EM 電圧を指定できます。ここで入力した値は、[検出器設定]セクションで指定された値よりも優先されます。

デルタ EM 電圧

上記の[検出器設定]グループで[デルタ EM 電圧]が指定されている場合、ここでタイムセグメントごとのデルタ EM 電圧を指定できます。ここで入力した値は、[検出器設定]グループで指定された値よりも優先されます。

適用する EM 電圧

[EM モード]と、[ゲイン係数][デルタ EM 電圧]、または[EM 電圧]列に入力された値に基づいて、自動的に設定されます。

SIM イオンテーブル内の各 SIM タイムセグメントには、最大 60 個のイオンを入力できます。SIM テーブルは、m/z またはラベルでソートできます。

SIM イオンテーブル

化合物名

SIM イオンの化合物名を入力します。

ここに入力したラベルは、データ解析で化合物名として表示されます。異性体のラベルを付ける場合は、同じ SIM イオンの下に化合物名を & 記号で区切って入力してください。データ解析のメソッド内では、各異性体がその化合物エントリが表示されます。

質量(m/z)

イオン質量を m/z 単位で入力します。

ドウェル

検出器がこれらのイオンをカウントする時間の長さを入力します。

プロットイオン

オンにすると、実行時にこのイオンがクロマトグラムリアルタイムプロットウィンドウにプロットされます。