キャリアガスアラーム音

GC には、キャリアガスや加熱ゾーンに問題が発生したときに警告音を鳴らすアラームが付いています。

キャリアガスの圧力が低すぎて現在の流量設定値を維持できなくなると、警告音が 1 ~ 2 分間鳴ります。警告音が止まった後も圧力が低すぎる場合は、GC の加熱ゾーンの電源が切れ、カラムの流れも停止します。また、GC のディスプレイにメッセージが表示されます。

GC が水素キャリアガス用に構成されている場合は、GC 全体がシャットダウンし、オペレータが[消去]を押すまで警告音は鳴り続けます。

キャリアガスを流さずにカラムを加熱すると、カラムが損傷する場合があります。この際に損傷する可能性が最も高いのは、注入口の内部にあるカラムの先端と GC/MSD インタフェースです。キャリアガスの流れに問題が生じたときにオーブンが高温になっていると、カラム全体が損傷する場合があります。空気漏れによりカラムに酸素が混入する場合も、カラムの損傷につながります。

カラムが損傷していることが疑われる場合は、カラムを交換するか、カラムを取り除いて、先端を切断してから再度取り付けます。カラムを以前に空焼きしてある場合は、再び空焼きする必要はありません。

キャリアガスの警告音が鳴る場合、以下の原因が考えられます。

キャリアガスサプライ圧力が低すぎる

サプライ圧力は、少なくとも 10 psi で、圧力設定値を上回る必要があります。そうでない場合は、供給圧力を上げてください。必要に応じて、キャリアガスサプライを交換します。

キャリアガスラインに漏れがある

キャリアガスの経路に大きな漏れがあると、警告音が鳴る場合があります。漏れが発生する場所には、以下のようなものがあります。

  • キャリアガスサプライと GC の間のチューブ

  • GC 内部のキャリアガスフィッティング

  • 注入口

  • 破損したカラム

すべてのフィッティングを目でみたり手で触ったりして確かめます。フィッティングに漏れがないことを確認します。注入口に空気漏れがないかどうか調べます。カラムが破損していないことを確認します。詳細については、GC に付属のユーザマニュアルを参照してください。

キャリアガスラインが圧迫されている

チューブがひねったり曲がったりするなど、圧迫されていないことを確認します。

GC に不具合がある

GC に付属のユーザマニュアルを参照するか、弊社カスタマコンタクトセンターにお問い合わせください。