クオリファイアイオンについて

特定の化合物が含まれているか含まれていないかを確実に知る必要がある場合があります。たとえば、

  • 様々な炭化水素の分布に基づいて天然ガスサンプル内の含有物を決定する

  • 製剤内の化合物の相対量を確認する

  • スポーツ選手の血液に特定の筋力増強剤が含まれていないか検査する

  • 食品に残留農薬が含まれていないか検査する

クオリファイアシグナルは、化合物の存在を確認するために使用します。

スキャンデータの例:クオリファイアイオンを検索するため、データ解析がトータルイオンクロマトグラム (TIC SCAN) のピークごとに MS スペクトルを抽出します。

TIC SCAN からのスペクトル抽出

スペクトル内のピークには、同じ化合物または異なる化合物からの様々なフラグメント、付加化合物、または同位体のピークがあります。

MS スペクトルの最もアバンダンスの高いピークがターゲットと見なされます。2 番目から n 番目に高いピークはクオリファイア候補です。ターゲットイオンとクオリファイアイオンの抽出イオンクロマトグラム (EIC) が生成されます。

ターゲットおよびクオリファイアの EIC 抽出

ターゲットイオンとクオリファイアイオンの EIC が比較されます。クオリファイアのリテンションタイムが、ターゲットシグナルに対して所定のリテンションタイムウィンドウ内にある場合、そのクオリファイアは解析メソッドに追加されます。クオリファイアのレスポンスが、ターゲットシグナルと比較して所定のレスポンス許容範囲(%)にある場合、クオリファイアの注入結果に合格が表示されます。

ターゲットとクオリファイアの比較

クオリファイアイオンの数、リテンションタイムウィンドウ範囲およびレスポンス許容範囲(%)は解析メソッドで設定します(化合物 > 同定ノード、クオリファイア設定タブ)。

SIM シグナルのクオリファイアの詳細については、データ解析での MS 化合物の検索方法を参照してください。

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