2D-LC システムには、各次元に複数の検出器が含まれている場合があります。一次元目には、検出器がない場合もあります。
例として、上の図に、各次元に 2 つの検出器を備えたシステムを示します。溶離液は一次元目のカラム COL1 によって分離されてから、一次元目の 1 番目の検出器 DET1,1 に到達し、その後 2 番目の検出器 DET1,2 に到達します。溶離液はさらに 2D-LC バルブへと送液され、そこで分画が貯留されます。2D-LC バルブ(オプションでマルチハートカットバルブを接続)は、二次元目のインジェクタとして動作します。2D-LC バルブの切り替えにより、分画は二次元目の流路に注入されます。これが ²D 分析の開始時間となり、二次元目のリテンションタイム 0 分が定義されます。二次元目のポンプ PMP2 からのフローがその分画を二次元目のカラム COL2 に送液します。分画はこのカラムでさらに分離されます。フローは検出器へと流れます。フローは最初に 1 番目の ²D 検出器 DET2,1 に到達し、少し遅れて 2 番目の ²D 検出器 DET2,2 に到達します。
上の図(2D-LC 流路ダイアグラムおよびトランスファー時間)には、各検出器と 2D-LC バルブ間のトランスファー時間 t が記載されています。
トランスファー時間 | 流路 |
---|---|
t1,1 | 1 番目の ¹D 検出器から 2D-LC バルブまで |
t1,2 | 2 番目の ¹D 検出器から 2D-LC バルブまで |
t2,1 | 2D-LC バルブから 1 番目の ²D 検出器まで |
t2,2 | 2D-LC バルブから 2 番目の ²D 検出器まで |
これらの時間はトランスファーボリューム V に対応します。流量 F と t を掛け合わせて V を計算することができます。
V = F · t
2D-LC のコンフィグレーションで、これらのトランスファーボリュームを設定します。この量は、トランスファー時間の計算と、検出器によるシグナル検出後のバルブ切り替えのタイミング計算に使用されます。一次元目のトランスファー時間 t1,2 のトランスファーボリュームは、デフォルトでは、検出器フローセルの半分の容量に、検出器フローセルと 2D-LC バルブの間の容量を加えたものとして計算されます。
²D カラムのシステムスータビリティを確認するには:トランスファー時間を、カラムパラメータに入力する空隙時間として使用します(カラムパフォーマンスの確認を参照してください)。
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