2D-LC バルブから 1 番目の ²D 検出器までのオフセット

2D-LC のデータ解析では、追加補正のために 1 番目の ²D 検出器までのトランスファー時間が必要です。2D-LC では、異なるサンプルループに貯留された複数の分画が、連続して注入される場合があります。そのため、²D 検出器では、連続した ²D クロマトグラムが検出されます。

²D 検出器の連続シグナル(診断シグナル)
²D 検出器の連続シグナル(診断シグナル)

連続した ²D 分画クロマトグラムは、その後、個別のクロマトグラムに分割されます。

1 番目の ²D 検出器のトランスファー時間を ²D クロマトグラムの分割に使用
1 番目の ²D 検出器のトランスファー時間を ²D クロマトグラムの分割に使用

²D クロマトグラムの開始と終了は、2D-LC バルブの切り替えに対応した垂直線によりマークされます。このオフセットを補正するには、1 番目 の ²D 検出器のトランスファー時間が必要です(2D-LC の流路を参照)。このオフセットは、²D クロマトグラムのリテンションタイムに含まれていることに注意してください。したがって、二次元目のリテンションタイムは、一次元目のそれと同様に、流路への(2D-LC バルブによる)注入から(二次元目の) 1 番目の検出器までの時間として定義されます。ただし、リテンションタイム 0 分から 1 番目の ²D 検出器のトランスファー時間までは利用できるデータはありません。

クロマトグラムが正しく分割されるためには、適正なトランスファー時間を設定することが重要です。1 番目の ²D 検出器までのトランスファー時間が間違っていると、クロマトグラムが誤って分割され、異なるサンプルループからの溶離液が含まれてしまう場合があります。

間違ったトランスファー時間によりシグナルの分割で誤りが発生
間違ったトランスファー時間によりシグナルの分割で誤りが発生

1 番目の ²D 検出器のトランスファー時間が間違っていると、以下のように等高線プロットにも影響を及ぼします。

左の画像:正しいトランスファー時間でシグナルを位置合わせ、右の画像:位置合わせなし。
左の画像:正しいトランスファー時間でシグナルを位置合わせ、右の画像:位置合わせなし。
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