ディレイキャリブレーションの評価は、キャリブレーションランが完了した後、あるいはディレイキャリブレーションタブにあるディレイキャリブレーションの評価をクリックし、既存のキャリブレーションラン(すなわち、ディレイキャリブレーションツールから取り込んだラン)を開くと実行できます。
2 つのタブがあるウィザードが開きます。
シグナルとピークタブには、機器に設定したすべての検出器、検出器ごとのパネル、フラクションコレクタ ディレイセンサー用の追加パネルが表示されます。
使用するシグナルを各検出器パネルで選択した後、目的ピークを選択できます。ディレイタイムが自動的に計算され、検出シグナルにその値が表示されます。
必要に応じて、積分パラメータボタンをクリックすると積分条件を変更できます。
MS 検出器の場合には、MS トレース(TIC SIM および SCAN)を選択してディレイタイムを計算するか、EIC の抽出 ..をクリックしてイオンクロマトグラムを抽出し、これを使ってディレイタイムを計算するか、どちらかを選択できます。
評価タブには算出されたディレイが表示され、必要に応じて変更できます。
ポンプ流量:ポンプ流量は、ディレイボリュームの計算(MS 検出器以外の場合)、およびディレイセンサーの補正時間(MS 検出器の場合)に使用されます。データファイル(キャリブレーションラン)から流量を取得するか、手動で流量を入力することもできます(たとえば Agilent 製以外のポンプを使用する場合)。流量の値が変化した場合、ディレイボリュームとディレイセンサー補正時間は自動的に再計算されます。
検出器ディレイボリューム: MS 検出器以外の場合、ディレイボリュームが計算されます。これは検出器とフラクションコレクタ間のチューブボリュームに相当します。検出器は部品番号とシリアル番号によって識別され、キャリブレーションシグナルが自動的に割り当てられます。複数の検出器が存在する場合、各検出器に対して予測シグナルを選択することもできます。
ディレイボリューム =(FDS の RT - DET の RT)x ポンプ流量
MS 検出器ディレイタイム:MS 検出器の場合には、効果的なディレイタイムが計算されます。これは化合物が MS 検出器からフラクションコレクタまでの移動にかかる時間に相当します。クロマトグラムで選択したピークのリテンションタイムに基づいて、システムにより計算されます。
効果的なディレイタイム =(FDS の RT - MSD の RT)+ ディレイセンサー補正時間。
FDS の RT は、フラクションコレクタ ディレイセンサーのクロマトグラムのキャリブレーションに対して選択したピークのリテンションタイムを指します。
MSD の RT は、質量検出器のクロマトグラムのキャリブレーションに対して選択したピークのリテンションタイムを指します。
ディレイセンサー補正時間は、ディレイセンサー補正量 x 流量から計算されます。ディレイセンサー補正量は、フラクションコレクタ ファームウェアに読み込まれます。これは機器のコンフィグレーションに適用する必要のある、数 µL の微小な補正(時間に換算)に相当します。
計算されたディレイは必要に応じて編集できます。
フラクションコレクタに適用:計算されたディレイはフラクションコレクタモジュールに読み込むことができます。MS 検出器以外はディレイボリューム(mL 単位)、MS 検出器はディレイタイム(分単位)です。
データがフラクションコレクタに読み込まれたら、ディレイキャリブレーションレポートが作成されます。
計算したディレイを測定中に適用するには、測定メソッド > フラクションコレクタ > 詳細設定のキャリブレーション値を使用(タイム)をクリックします。
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