重なり合ったクラスターピークの調整

積分の最適化は、重なり合ったクラスターピークを上手く分割できない場合に役立ちます。通常の積分では、この共溶出ピークのクラスターに対する共通の直線ベースラインは作成できません。カスタムベースラインおよびピーククラスター機能を使用して、クロマトグラムの特定のセクションに長い範囲の直線ベースラインを追加します。このセクション内では、すべてのピークがドロップラインによって分割されます。

データによっては、カスタムベースライン機能とピーククラスター機能で同様の結果になります。以下の例では、いずれかの機能を使用できます:

例:カスタムベースラインのないクロマトグラム
例:カスタムベースラインのないクロマトグラム
例:カスタムベースラインのあるクロマトグラム
例:カスタムベースラインのあるクロマトグラム

カスタムベースラインまたはピーククラスターについて

範囲の開始および終了時間がピークと交差する場合や、ベースラインにスロープがある場合など、機能によって異なる結果になります。

例については、デフォルトの積分を参照してください。

  • カスタムベースライン

    カスタムベースライン機能 では最初に範囲の開始および終了時間を読み取り、その後にシグナルを積分します。ベースラインにはシグナルの落ち込みが生じる場合があります。

    この機能は、予測リテンションタイムにピークが再現しにくいシグナルの場合に便利です。

  • ピーククラスター

    ピーククラスター機能 では既存のベースラインを使用します。ピーククラスターは範囲内の最初のピークから開始し、範囲内の最後のピークで終了します。デフォルトでは、ピーククラスターベースラインはシグナルの落ち込みが生じません。

    この機能は、ピークがうまく分離されない不安定なシグナルの場合に便利です。

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