オートチューニングの実行(LC/MS)

オートチューニングは、質量範囲全体にわたり良い性能が得られるように、MS を調整する自動チューニングプログラムです。オートチューニングとは、主にイオンの伝達、フィルタリング、検出をコントロールするパラメータの正しい設定値を見つけることです。これは、キャリブラントを MS に導入し、イオンを生成することで行われます。これらのイオンを使用して、チューニングパラメータは、感度、分解能、質量割り当ての目標を達成するために調整されます。

オートチューニングが実行できるのは一部のイオン源のみです。別のイオン源が設置されている場合、オートチューニングを実行する前にオーとチューニングをサポートしているイオン源に変更する必要があります。

  • LC/MSD iQ の場合、オートチューニングをサポートしているイオン源は ESI イオン源です。

チューニング - イオン源の設定

パラメータ

AJS

ESI

APCI

MMI(APCI + ESI)

ドライガス温度(℃)

300

300

325

325

ドライガス流量(L/min)

7

7

5

5

ネブライザー(psi)

15

15

60

60

シースガスヒーター

200

N/A

N/A

N/A

シースガス流量(L/min)

11

N/A

N/A

N/A

ベーポライザー(℃)

N/A N/A

N/A

200

200

キャピラリー

4000

4000

2500

2500

ノズル

1500

N/A

N/A

2000

APCI ニードル

N/A

N/A

4(ポジティブ)、

-10(ネガティブ)

4(ポジティブ)、

-10(ネガティブ)

通常のオペレーションでは、頻繁にチューニングを行う必要はありません。一旦チューニングされると、MS は非常に安定しています。一般的にチューニングは、月に 1 や週 1 回以上の頻度で実施する必要はありません。チューニングに関連する不具合が疑われる場合、チェックチューニングの実行を行い、再チューニングを行う前に MS の調整がずれていないか確認します。

平衡化するまで待ってからオートチューニングを実行してください。オートチューニングが許容範囲外の場合、アジレント窓口にお問い合わせください。

オートチューニングの実行

オートチューニングを実行するには、マニュアルコントロール(機器待機時のみ)権限と、MS オートチューニング権限または MS オートチューニングとマニュアルチューニング権限のいずれかが必要です。

  1. メソッド]をクリックします。

    Ribbon_MethodLayout.jpg
  2. In the Acquisition Method window in the navigation pane, click Instrument Setup > SQ.

  3. ナビゲーションペインで、チューニング > オートチューニングを選択します。

  4. 必要に応じて、[取得]をクリックします。このイメージでは、取得がすでに選択されています。

    Ribbon_TakeControl.jpg
  5. チューニングコントロール TB_TuneControl.jpg をクリックして、チューニングする機器をロックします。

  6. オートチューニングの実行 TB_StartAutotune.jpg をクリックします。

  7. チューニングが完了したら、チューニングコントロール TB_UnlockTune.jpg をクリックして、機器のロックを解除してください。

オートチューニングのツールバー

[オートチューニング]セクションでは、以下のオプションが使用可能です。

TB_TuneControl.jpg チューニングコントロール

クリックすると、チューニングのために機器のコントロールがロックされます。このボタンは、機器のロックが解除されている場合にのみ使用可能です。

unlocktune.png チューニングコントロール

クリックすると、機器のコントロールのロックが解除されます。このボタンは、チューニングのために機器がロックされている場合にのみ使用可能です。

restore.png チューニングレポート

詳細チューニングレポートを作成します。

scheduletune.png スケジュールチューニング

クリックすると、[スケジュールチューニング]ダイアログが開きます。

説明の表示

選択すると、チューニングテーブルの[説明]の列を表示します。この説明は、チューニングの設定にあるテーブルの説明と同じになります。説明をカスタマイズした場合、それも含まれます。

TB_StartAutotune.jpg オートチューニングの実行

クリックすると、オートチューニングが開始されます。クリックすると、推定トータルランタイムが表示されます。推定ランタイムは以前のオートチューニングの記録に基づいています。

TB_StopTuneAcquisition.jpg チューニングの停止

クリックすると、チューニングが停止されます。

export.png ファイルにエクスポート

クリックすると、チューニングステータスウィンドウの内容が .txt ファイルとして保存されます。

オートチューニングテーブル

次の表で、[チューニング]テーブルの列について説明します。

オン

自動的に標準四重極が選択され、選択解除できません。

機器モード

機器モードの名前。

極性

チューニングの設定セクションで選択したこの機器の極性(±、+、または -)。

チューニングステータス

チューニングのステータス(実行中、読み取り中、まもなく期限切れ、期限切れ、エラー)。

最終チューニング

最後にオートチューニングを実行した日付。

期限

最適なパフォーマンスを維持するために、次回のオートチューニングを実行する推奨日。

説明

チューニングの設定セクションで定義された機器モードの説明。

関連項目

チェックチューニングの実行