通常、汚染は、マススペクトルで過剰なバックグラウンドが生じたときに特定され、GCまたはMSDで発生する可能性があります。汚染源は、汚染物質を特定することにより判別できる場合があります。汚染物質は、GC で発生しやすいものもあれば、MSDで発生しやすいものもあります。
通常、GC で発生する汚染は以下の汚染源のうちの1つから生じます。
通常、MSDで発生する汚染は以下の汚染源のうちの1つから生じます。
イオン源をテストしてそれが汚染されている (汚れている) かどうかを調べる方法は、以下のとおりです。
次の表は、一般的な汚染物質、それらに特徴的なイオン、その汚染源として考えられるものをリストにしたものです。
イオン(m/z) |
化合物 |
考えられる汚染源 |
18、28、32、44。または14、16 |
H20、N2、O2、CO2。またはN、O |
残留エアーおよび水、空気漏れ、Vespelフェラルからのアウトガス |
31, 51, 69, 100, 119, 131, 169, 181, 214, 219, 264, 376, 414, 426, 464, 502, |
PFTBAと関連イオン |
PFTBA(チューニング化合物) |
31 |
メタノール |
洗浄溶媒 |
43, 58 |
アセトン |
洗浄溶媒 |
78 |
ベンゼン |
洗浄溶媒 |
91, 92 |
トルエンまたはキシレン |
洗浄溶媒 |
105, 106 |
キシレン |
洗浄溶媒 |
151, 153 |
トリクロルエタン |
洗浄溶媒 |
69 |
フォアラインポンプオイルまたはPFTBA |
フォアラインポンプ気化またはキャリブレーションバルブ漏れ |
73, 147, 207, 221, 281, 295, 355, 429 |
ジメチルポリシロキサン |
セプタムブリードまたはメチルシリコンカラムブリード |
77, 94, 115, 141, 168, 170, 262, 354, 446 |
ディフュージョンポンプのオイルと関連イオン |
ディフュージョンポンプ液 |
149 |
可塑剤(フタル酸) |
高温のビニール手袋によって破損した真空シール(O-リング) |
14m/z間隔で離れたピーク |
炭化水素 |
指紋、ファアラインポンプオイル |
MSD で汚染を取り除く方法は、汚染のタイプとレベルによって異なります。水や溶媒による微細な汚染は、通常、夜間にシステムで (清潔なキャリアガスを使って) 真空排気の連続運転を行うことによって取り除くことができます。ポンプのオイルや指紋による深刻な汚染は、これと比べて取り除くのが大幅に難しく、徹底的な洗浄作業が必要となる場合もあります。