これは、質量範囲の上限にある絶対アバンダンスが悪い状態を示します。絶対アバンダンスを m/z 502 ~ m/z 69 の相対アバンダンス(パーセンテージ)と混同しないでください。m/z 502 の相対アドバンスが低い場合でも、高い質量での感度は優れている場合もあります。
MSD の相対アバンダンスが使用中のチューニングプログラムに対して正しくない場合は、「m/z 502 の相対アバンダンスが 3% 未満である」という症状を参照してください。相対アバンダンスが正しいのに、高い質量での絶対アバンダンスが悪い場合は、以下の状況が発生していないかチェックしてください。
オートチューニング以外のチューニングプログラムでは、相対アバンダンスのターゲットは異なっています。DFTPP および BFB ターゲットチューニングプログラムが MSD を調整して、m/z 502/69 の比を約 0.8% にします。どのチューニングプログラムが使用されたかを調べます。観察された相対アバンダンスが使用されたチューニングプログラムに対して適切でない場合は、考えられるその他の原因を参照してください。
現在のメソッドで指定されているチューニングファイルが分析対象サンプルのタイプに適していることを確認します。
m/z 502 の相対アバンダンスと干渉する汚染物質が機器内に残っている可能性があります。加熱部が正常な設定値になった状態で少なくとも 2 時間は MSD をオンにしたまま待ってから、もう一度オートチューニングを実行してみます。
ディフュージョンポンプを使用している MSD では、カラム(キャリアガス)の流量が 2.0 mL/分を超えてはなりません。ターボ分子ポンプを使用している MSD では、カラム(キャリアガス)の流量が 4.0 mL/分を超えてはなりません。カラム流量を減らして、MSD に戻ってください。
もう一方のフィラメントを選択し、画面の指示に従って[はい]をクリックして、オートチューニングを実行します。
感度が向上する場合は、新しいフィラメントを使用します。
適時、元のフィラメントを交換します。
フィラメントを交換する方法については、MSDメンテナンスマニュアルを参照してください。
四重極マスフィルタで直流極性を切り替えます。MSDを再チューニングします。パフォーマンスが向上する場合は、新しい直流極性の使用を続けます。