MS のオートチューニング(LC/MS)
オートチューニングは、質量範囲全体にわたり良い性能が得られるように、MS を調整する自動チューニングプログラムです。オートチューニングとは、主にイオンの伝達、フィルタリング、検出をコントロールするパラメータの正しい設定値を見つけることです。これは、キャリブラントを MS に導入し、イオンを生成することで行われます。これらのイオンを使用して、チューニングパラメータは、感度、分解能、質量割り当ての目標を達成するために調整されます。
オートチューニングが実行できるのは一部のイオン源のみです。別のイオン源が設置されている場合、オートチューニングを実行する前にオーとチューニングをサポートしているイオン源に変更する必要があります。
- 6120C の場合、オートチューニングをサポートしているイオン源は ESI イオン源です。
- 6125C の場合、オートチューニングをサポートしているイオン源は ESI イオン源です。
- 6130C の場合、オートチューニングをサポートしているイオン源は ESI または AJS ESI イオン源です。
- 6135C の場合、オートチューニングをサポートしているイオン源は ESI または AJS ESI イオン源です。
どのイオン源でもマニュアルチューニングは実行できます。「MS のマニュアルチューニング(LC/MS)」を参照してください。
通常のオペレーションでは、頻繁にチューニングを行う必要はありません。一旦チューニングされると、MS は非常に安定しています。一般的にチューニングは、月に 1 や週 1 回以上の頻度で実施する必要はありません。チューニングに関連する不具合が疑われる場合、チェックチューニングの実行(LC/MS)を行い、再チューニングを行う前に MS の調整がずれていないか確認します。
平衡化するまで待ってからオートチューニングを実行してください。オートチューニングが許容範囲外の場合、アジレント窓口にお問い合わせください。
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四重極マスフィルタのセラミックコンポーネントは、空気から湿気を吸収する可能性があります。チューニングまたはデータ取り込みが早過ぎると、アーク放電を引き起こすことがあります。更に、アナライザー全体が熱平衡に到達するには最低でも 11 時間かかります。ある条件(たとえば熱平衡にない状態)で測定されたチューニングファイルを別の条件(たとえば熱平衡にある状態)でのデータ測定に使用すると、データが不正確となることがあります。LC/MS システムのチューニングまたはオペレーション前には、真空排気後少なくとも 11 時間お待ちください。 |
- [メソッド]をクリックします。

- ナビゲーションペインの[測定メソッド]ウィンドウで、機器の設定 > SQ をクリックします。
- [チューニング]の下にあるナビゲーションペインで、[オートチューニング/チェックチューニング]を選択します。
- 必要に応じて、[取得]をクリックします。このイメージでは、[取得]がすでに選択されています。

- (オプション)別のチューニングファイルを開きます。
をクリックして、[チューニングファイル読み込み]ダイアログボックスを開きます。チューニングファイルを選択し、[読み込み]をクリックします。
をクリックして、チューニングする機器をロックします。チューニングが終了したら、機器のロックを解放してください。
- [極性]をクリックします。選択肢はポジティブ、ネガティブ、または両方です。
- [工場出荷時のデフォルトで開始]チェックボックスをオフにします。工場出荷時のデフォルトで開始する場合には、設置または真空排気後の最初のオートチューニングの実行(LC/MS)を参照してください。
- (オプション)[高速スキャン]チェックボックスをオンにします。
- (オプション)[スペクトル]をクリックします。オートチューニングを実行すると、[スペクトル]ウィンドウにグラフが表示されます。

をクリックします。オートチューニングが実行され、レポートが生成されます。チューニング設定は、どのチューニングファイルが読み込まれていたかに関係なく、atunes.tune に保存されます。
をクリックして機器のロックを解放します。チューニングが終了したら、機器のロックを解放してください。
関連項目
高速スキャンを使用した MS のチューニング(LC/MS)
チューニング > オートチューニング/チェックチューニングセクション