感度が予想を下回る場合は、以下の原因が考えられます。
メソッドで指定したチューニングファイルが有効なファイルであることを確認します。また、チューニングファイルが分析テクニックと分析対象サンプルのタイプに適しているかどうかも確認します。MSDがチューニングに合格しない場合はデータを取り込まないでください。
メソッドで指定したチューニングファイルが分析対象化合物のタイプに適していることを確認します。
リペラの電圧を少し上げ、感度が向上するかどうかを確認します。
MSDで温度を正しく設定しないと、感度が低下することがあります。「MS 温度ガイドライン」を参照してください。
サンプルの濃度が正しいことを確認します。サンプルの濃度が、認識している値よりも低い場合、感度が実際には良好であるにもかかわらず、劣化しているような値を示すことがあります。
セプタム、注入口シール、カラムナットに漏れがあると、サンプルが漏出してしまいます。フィッティングをきつく締めるか、注入口部品を必要に応じて交換します。
スプリット比が正しく、サンプルサイズに対して適切な値であることを確認します。必要に応じて、スプリット比を下げるか、スプリットレス注入に切り替えます。
パージのオフ時間が短すぎると、パージをオンに戻したときにサンプルの一部が失われます。パージのオフ時間を長くしてください。
一般的なカラム流量(0.1~2.0ml/分)の場合、フォアライン圧力は約20~100 mTorrになります。真空マニフォールドの圧力は、約1 x 10^-6~1.4 x 10^-4 Torrになります。これらの圧力値は機器によって大きく異なる場合があるため、所定のキャリアガス流量における機器の一般的な圧力値を把握しておくことがきわめて重要になります。
MSDのフォアライン圧力または真空マニフォールド圧力が高すぎると考えられる場合は、フォアラインの圧力が高すぎるおよび真空マ二ホールドの圧力が高すぎるを参照してください。
EM の電圧を上げます。電圧を上げても感度が向上しない場合は、その他の原因を調べます。EM の電圧が上限値(3000 V)であるかそれに近い場合は、EM のホーンを交換します。
EM のホーンを交換する方法については、MSDメンテナンスマニュアルを参照してください。
空気に関連したマススペクトルのピークがあるかどうか調べます(m/z 18、28、32、および44。またはm/z 14および16)。これらの質量値で著しいピークが認められる場合は、空気漏れを調べてください。
フィラメントを切り替え、画面の指示に従って[はい]をクリックして、オートチューニングを実行します。
感度が向上する場合は、新しいフィラメントを使用します。
適時、元のフィラメントを交換します。
フィラメントを交換する方法については、MSDメンテナンスマニュアルを参照してください。
四重極マスフィルタで直流極性を切り替えます。MSDを再チューニングします。パフォーマンスが向上する場合は、新しい直流極性の使用を続けます。